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佐川悟さんとの出会い

佐川悟「佐川悟の世界」
2010年3月15日~27日
佐川悟「佐川悟の世界」
2010年3月15日~27日
ギャラリー代々木
今回は、ギャラリー代々木の推奨作家である佐川悟さんについて書こうと思います。もう十数年前になりますが、知り合いの作家さんの紹介でグループ展を見に行ったことから付き合いは始まります。その時は小品を5点ほど出品していました。初めて見た時は、非常にプリミティブな手法で油絵具を厚塗りしている印象を受けました。今の作品とは異なり、人物をデフォルメしたり一つのものを画面いっぱいに描いたりしていて、若さが前面に出た作品でした。その当時からギャラリーにはよく出入りしていましたが、捉えどころのない人で、話すきっかけがなかなか掴めませんでした。しかし不思議なもので、こちらから連絡しようとしていた矢先に佐川さんから新作を見てほしいとの要望があり、その後すぐに個展をする運びとなったのです。出来上がった作品には、可愛らしい生き物や人物がとても細かい点描で大小様々なキャンバス上に濃密に描かれていました。主にアクリル絵具を使っているので、変形に切った板やダンボール紙などにも彩色が可能です。例えば二メートル近くの細長い棒の上に同じパターンの顔をいくつも描いたり、楕円の紙の上にキノコを渦巻状に這わせたりして目を楽しませてくれます。また作者オリジナルの面白いキャラクターが画面のあちらこちらに登場して、それを捜すだけでも時間が経つのを忘れさせてくれます。タイトルもユニークで、同じような作品でもまったく異なった題が付いているので、どのような意図があってそうするのかじっと見つめて考え込むこともあります。数の多い作品をできる限り見易いよう展示には工夫を凝らしてあるので、飾り付けには時間がかかります。そういう訳でギャラリー前を往来する人々からも注目を浴び、展示が始まるとたくさんの人達が見に来てくれます。回を重ねる毎に売り上げも伸び、佐川さんは会期中にギャラリーで制作をして数を増やしていきます。面白いことに、即興で作ったときの方が斬新で完成度の高い作品が多いような気がします。また、長い付き合いになりますが本人のイメージは若い頃からまったく変わらず、誰に対しても気さくです。そんな人柄もあって、いつもたくさんの友人に囲まれて本当に楽しそうに、常に片手に酒を持ちながら語っています。これからも活動が続くよう支援しながら、お互いを励ましあっていきたいと思っています。
(ギャラリー代々木通信07より)


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